新配送スキームをテストするなら、“伴走できるパートナー企業”がカギ
- 貴紀 伊藤
- 4 日前
- 読了時間: 3分

新しい配送スキームを試す企業が増えている背景
近年、多くの企業が従来の物流体制を見直し、新たな配送スキームの導入に動いています。背景には次のような要因があります
EC需要の増加による出荷頻度の変化
店舗数の増減によるルートの最適化ニーズ
労働時間規制(2024年問題)対応
サステナビリティを意識した車両集約・積載効率の改善
小ロット・高頻度配送への移行
ただし、設計したスキームが実際に“現場で機能するかどうか”は、実際に動かしてみないと分かりません。
だからこそ、最初の「テスト運用=実証フェーズ」が非常に重要になります。
物流スキームのテストは「柔軟性×経験値」が求められる
理想の物流設計があっても、現場で起こることは往々にして計画どおりにはいきません。 例えば
想定より荷待ちが多く、回りきれない
時間帯ごとの交通状況に差があり、遅延が発生
店舗や拠点ごとに対応方法がバラバラで非効率
積載量が変動して、軽車両・大型車の選択ミスが起きる
これらは「テストして初めて見える課題」です。
そして、その課題にすばやく対処するには、現場での調整力と提案力を持つパートナー企業の存在が欠かせません。
テスト段階の物流は、委託先との“共同設計”がカギ
テスト運用では、単に「車両を出してもらう」「ドライバーを確保してもらう」だけでは不十分です。
本当に必要なのは
配送ルートのシミュレーション設計の段階から参加してくれる
テスト中に起きた問題点を記録・分析し、改善案を提案できる
クライアントと同じ目線で、“成功基準”を共有してくれる
必要に応じて、契約形態や稼働内容を柔軟に変更できる
そんな“一緒に走りながら考えられるパートナー”です。
特に、物流商社や業務設計力を持つ物流会社であれば、配送そのものだけでなく、業務設計やオペレーション設計を含めたトータルサポートが可能です。
パートナー選びでチェックしたい5つのポイント
テスト運用を成功させるには、以下の点をパートナー選びの基準にしてみてください
チェック項目 | 注目すべき理由 |
過去に配送スキームの立ち上げ・実証運用の実績があるか | 現場での“あるある”に先回りできる視点を持っているか |
柔軟な契約や運用体制に対応してくれるか | 途中で仕様変更があっても止まらない体制が必要 |
現場とのコミュニケーション能力が高いか | 店舗・倉庫スタッフと連携できる力が求められる |
データを残し、報告・提案までしてくれるか | テストの結果を次につなげられるようにするため |
自社の業態・商流を理解しようとする姿勢があるか | 一方通行の“請負”で終わらないパートナーかどうか |
テスト段階で失敗しないための“最初の一歩”
よくある失敗パターンとして、
スキームを設計してから「車両だけ」探す
運用しながら課題が出ても、パートナーが受け身で非協力的
結局うまくいかず、振り出しに戻ってしまう
といったケースがあります。 これは「最初のパートナー選びで“相談型”の企業を選ばなかった」ことに起因します。
配送スキームのテストは、単なる運用のスタートではなく、“業務全体の再構築”の入り口です。
だからこそ、委託ではなく“共同設計”の視点を持つ物流パートナーと組むことが最重要なのです。
まとめ:スキーム改革の鍵は「誰とやるか」
配送スキームを変えるということは、 ・現場の動きが変わる ・時間の使い方が変わる ・人と物の流れが変わる
──つまり、事業運営そのものが変わる可能性がある改革です。
その改革のスタートであるテスト運用。
成功のカギを握るのは、「ただ運ぶ」だけでは終わらない物流パートナーです。。
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